ビスコシティ(粘着性)

□ビスコシティ
 →議会が内閣提出法案をチェックし,ときにはこれに対してねばり強く抵抗する能力

【過去問】
日本と英米の議会の制度と機能に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。【国U;1998】


1.アメリカにおいては、下院に予算の、上院に条約批准の優越が認められている。日本においても、これにならい、予算の議決については衆議院に、条約の批准については参議院に優越が認められている。内閣が提出する法律案についても、予算に関連するものは衆議院から審議を開始し、条約や外交に関連するものは参議院から審議を開始することが憤例である。

2.日本の国会では、専門分野ごとの委員会で実質的な審議が行われ、特に重要な案件を除いて、本会議で実質的な審議が行われることはまれである。これに対し、イギリスの下院では、重要な案件について、本会議において首相・閣僚や野党党首をはじめとする有力議員が前面に立ち、実質的な内容にわたる討議を行う。

3.日本における議員提出法案は、野党が内閣提出法案への対抗のために提出するものがほとんどであり、この場合、審議の際には双方の法案が同時に議題とされることが多い。与党の決定は、議院内閣制度の下で内閣の意思決定に反映されることから、与党議員は憤例上、法案を提出しないこととされている。

4.J.ブロンデルは、議会活動で最も重要なものは政策形成能力であるとし、議会が行政府の提案をどれほど拒否・修正したかという指標として、ビスコシティという概念を提唱した。ビスコシティの考え方に基づけば、議院内閣制で党議拘束の強い日本の国会は、内閣に対する対抗能力が著しく低いものと認識され、いわゆる「行政国家」という言葉の根拠ともなっている。

5.日本において、内閣提出法案は、省庁間など政府内部の調整や与党審査といったさまざまな手続きを経なければならないが、ひとたび法案として国会に提出されてしまえば、提出順に審議される。こうした事情から、議会に基礎を置く政党政治の機能の低下が指摘されている。

 


【解答】
 正答 2

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